
Webでの情報収集が主流になったとは言え、行き先とその周辺について体系的に得られる情報としては、私はいまだにガイドブックに期待を寄せている。だが日本語で書かれたバックパッカー向けガイドブックは、ここのところ下火になってしまった。かつてロンリー・プラネットのシリーズが順次刊行された時には、あのガイドブックが日本語で読めるのか、と期待したものだ。ヨーロッパのいくつかとニューヨークなどが発売され、私は行くあてもないのに買ったものだ。その中に「タイ」編がある。少し古くなったとはいえ、ホアヒンとその周辺やチャアムについては、このガイドがもっとも役になった。それに比べると、「地球の歩き方」やその他のガイドは、少し情報の体系化に問題がある。

ガイドブックに期待するのは、単なる写真の羅列ではない。かつては最新の情報、すなわち交通機関やホテルの情報に加え、簡単な観光地の紹介であった。だが、それらはインターネットにとって代わられつつある。それでもなお、ガイドブックが一定の地位を保ち得るとすれば、それらに対する一定の価値観に沿った体系化であろうと思う。日本のガイドブックでこれを実現しているものはない。


ガイドブックとして実用に徹するのであれば、最新の地図は欠かせない。ところが我が国のガイドブックはその点でも失格である。結局、日本人向けガイドとは、写真の雑誌のようなものだ。そしてその情報が客観的にに見てどうなのかはわからない。地図にしても必要な部分がパッと出てこない。レストランの記事は非常に多いが、それとて索引があるわけではない。買っても1時間もすれば飽きてくるものばかりである。
そのような中で、比較的地図が充実しており、しかも簡単な観光ガイドにもなっているのが「歩くバンコク」(DAKO編集部、メディアポルタ)である。この雑誌は現地で作成された情報を掲載しているようだ。バンコクの第一人者である下川裕治氏が編集人となっている。つまり情報源はみなよく似ているようだ。
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