2023年1月8日日曜日

ウィーン・フィルのニューイヤーコンサート(21)ヨーゼフ・シュトラウスのワルツ

兄のヨハンとは対照的に、弟ヨーゼフの作品には内省的で奥ゆかしい傾向があるとされる。華やかさには欠けるものの、味わい深い作品が多い。その象徴的な作品が「天体の音楽」で、演奏される機会が多い。 しかしオペレッタ作品はなく、取り上げられる作品も少ない。

今年2023年のニューイヤーコンサートでは、久しぶりにウェルザー=メストが登場したが、何とわずか1曲を除き、すべて初登場の曲だった。そしてその1曲が、ヨーゼフのワルツ「水彩画」だったことは記憶に新しい。

  • 「オーストリアの村つばめ」作品164
    • ☆クライバー(92)、★アーノンクール(01)、プレートル(08)、メータ(15)
  • 「ディナミーデン」作品173
    • ☆ムーティ(97)、メータ(07)、バレンボイム(14)、★ネルソンズ(20)
  • 「トランスアクツィオン」作品184
    • ムーティ(94)、★ティーレマン(19)
  • 「うわごと」作品212
    • ★マゼール(80年代)、カラヤン(87)、☆アーノンクール(03)、メータ(07)、ヤンソンス(12)
  • 「天体の音楽」作品235
    • カラヤン(87)、クライバー(92)、ムーティ(04)、バレンボイム(09)、ヤンソンス(13)、ヤンソンス(16)、ティーレマン(19)、バレンボイム(22)
  • 「水彩画」作品258
    • マゼール(80)、★アバド(91)、☆小澤(02)、ウェルザー=メスト(23)
  • 「我が人生は愛と喜び」作品263
    • ★メータ(95)、ウェルザー=メスト(11)

私が最も好きな作品は「うわごと」だが、何故か演奏される機会は多くない。カラヤンがよく取り上げ、87年のニューイヤーコンサートでも演奏されたが、カラヤンとしてはベルリン・フィルとの録音盤の方が上出来である。

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