私はこのような考えから、3000円位で音質のなるべくいいものを買うことにしている。かつては1000円台でも結構いいのがあったが、最近はマーケットが拡大して、値段相応になっているような気がする。3000円というのはちょっと中途半端な価格帯だが、各社のラインナップでは下から2番目といったところ。次が5000円クラス、さらに7000円クラスと続く感じ。私は同じ3000円前後の価格帯のものを視聴してみて、一番よさそうなものを選ぶことを楽しみにしている。有線タイプにこだわるのは、その方が使い勝手がいいからで、いちいちペアリングしたり充電するのは、私の好みに合わない。失くしそうになるし、Bluetoothタイプは試聴もしにくい。
さて、コロナ禍の最近は、試聴というのにもハードルが高い。感染のリスクがあるからだ。そこで私は開店と同時に量販店へ出かけ、場合によっては自ら消毒するという手法を用いて、限られた数点を試聴した。SONYやPioneer、それにJVCなどの同価格帯のイヤホンを試聴したところ、これまで見向きもしなかったaudio-technicaのイヤホンが圧倒的に優れていると感じた。これはATH-CKS550XiSという機種で、スマホ用としてマイクまで付いている。
様々な色が用意されているのも嬉しい。私はシャンパン・ゴールド色のものを買ってきた。その音は、すっきりと中高音が伸びるもので、かといって低音がおそろかにはなっていない。これをスマホに内蔵のイコライザーで調節すると、Spotifyの音源でも結構なサウンドに染まってきた。音が隅々にまで広がり、各楽器が明瞭に聞こえる。また、Walkmanに接続してみても、この傾向は顕著にわかる。それまで聞いて来た音楽を、改めてもう一度聞いてみたくなる。
帰宅してレビューを見ると、コードがものに触れた時に耳障りな雑音が聞こえるとのことである。これはコードの材質により、私もかつてそのようなイヤホンを持っていたが、次第に気にならなくなっていった。ただ、この要素だけは試聴する時に見落としやすいのは事実である。このコメントを購入前に読んでいたら、躊躇したかも知れない。だが、そうしてしまうとこのイヤホンとの出会いはなかったし、改めて気に入るものを探し直すことになるわけで、結局それでは時間もかかり、どちらがいいのかわからない。
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