
ところがこの曲の第2楽章「アンダンテ」の美しさは、初めて聞いた私の心をキャッチしてしまった。 飾り気ないモーツァルトのもっとも自然で、しかも品を失わない姿がそこにひっそりと存在していたのを発見したからだ。ハ長調のピアノ協奏曲は、このあと13番、21番、25番と続く。第3楽章になっても、丸でソナタ作品を聞くようなそこはかとない雰囲気が心地よい。後年の、音楽史に名を残すようなきら星のごとき作品群ではない素朴なモーツァルトもまた、私は愛してやまない。
こう言うとオペラ好きの人から笑われそうだが、私はベートーヴェンの「フィデリオ」が大好きである。これまでに実演で2回、CDで4種類、DVDで2種類は見聞きしているだろう。その「フィデリオ」がMET Liveに登場するのは初めてである。待ちに待った感がある。もっとも日本での公開は5月...
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