ここで言う「ホルン信号」とは郵便ホルンのことだそうだが、モーツァルトの「ポストホルン」セレナーデのように、特にその楽器で演奏されるわけではない。むしろより特徴的なのは、ホルンを4本も用いていることで、ただでさえ編成の小さい楽団にあって、ホルン4本というのは非常に特徴的である。事実、ホルン奏者が4人もいたらしい。ハイドンの交響曲には、このほかにも4本のホルンを用いたものがある(13番、39番、72番)が、やはり同時期に作曲されたらしい。
第1楽章の冒頭から、4本のホルンの印象的なメロディーで快活に始まる。やはり長調の曲はいいなあ、などと考えてしまうのだが、ホルンの特徴を活かして、低い音からいきなり高い音にジャンプする部分が見受けられる。そして久しぶりのフルート。階段を駆け上るようなメロディーに心を奪われる。
第2楽章や第3楽章の優美さは、やはりハイドンの良いところが出ていると思う。モーツァルトほど天才的ではなく、ベートーヴェンほど集中力があるわけではないが、ここにはまぎれもなくハイドンのエレガントなメロディーがあって、何とも心地よい。

ホルンが活躍するこの曲は、ニクラウス・アーノンクールが指揮するウィーン・コンツェントゥス・ムジクスに登場願おう。細部にまでたっぷりとした表現で、他の演奏とはまた違った趣がある。私の現在持っている唯一のアーノンクールのハイドンのシンフォニーのCDである。
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