2012年2月17日金曜日

オーディオ装置の新しい世界(プロローグ)

新しいオーディオ装置に換える目的のひとつは、それまでに築いたコレクションの再発見をすることではないかと思う。新しい音に蘇った環境に身を置いて、では昔よく聞いたあの演奏はどうなったのかなあ、などとやっていくうちに、音楽そのものの知らなかった魅力を発見することがある。こんなに多くのCDがあるのだから、しばらくは充分楽しめる・・・。それまでは、どうして自分のコレクションがかくも陳腐なものかと呆れていたのに・・・。

そういったタイミングは、アンプやスピーカーを買い換えた時だが、そのような機器(これは実際滅多に壊れない)を買い換える必要が来るのは、新しい技術的要素が加わった時である。オーディオ雑誌(というのも最近ではめっきり身を細めているが)には、いまだに新製品情報に事欠くことがない。真空管のアンプや、レコード・プレーヤーのカートリッジまで特集が組まれているが、そういった古い技術に紛れて、最近目に着くのはネット・オーディオに関する刺激的で興奮に満ちた記述だ。

技術的な革新には、音楽を録音するという最初の発明(エジソンの蓄音機)以来、何度かの大きなものがあったが、その中でもLPレコードとCD(コンパクトディスク)の2つが最も大きかったと言えるだろう。その他の比較的小さな変化(ステレオ技術、PCM録音、DSD)などは、これに継ぐものと言えるが、いずれにせよ10年に一度程度にはこのような新技術に触れる機会が出てくる。そのたびに、自分のオーディオ環境に取り入れてきた。私はさほど凝る方ではないが、一応最低限の興味はあって、少ない投資をしつつも音響に改善を加えてきた。

さて1980年頃にソニーとフィリップスにより発明されたコンパクト・ディスクの登場から、もう20年以上が経過した。かつてほとんどのLPレコードがCDに取って代わったような変化が、どのような形で行なわれるのか、私も興味を持って見ていたが、それがついに2000年代に入って現実に起こり、しかもその流れが決定したと言っても良い。しかもこの変化が、CD時代の終わりを告げる可能性が極めて高い。もはや音楽のダウンロード販売と、ネット・オーディオの世界がこれを凌駕しつつある。そういうわけで私も、本格的にネットオーディオ環境を構築することになった。

しばらくは私のネット・オーディオ環境構築にお付き合いいただきたい。

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