ニューヨークのリンカーン・センターにあるメトロポリタン歌劇場(通称The MET)の公演をほぼ同時に世界中の映画館で上映する企画The MET Live in HDシリーズは、2006-2007シーズンに6公演で始まり、今年で6年目に入った。この好企画は高いお金を払って歌劇場へ通うことができないオペラ好きには堪らない。私も2010年に再上映されたベッリーニの「夢遊病の女」からこの企画に目覚め、以来これまでに過去の再上映を含め、19作品を見てきた。
ブログでは都度、その感想などを書いてきたが、ここで再整理をしておきたい。別のブログで書いた文章もそのまま載せることとしたい。
2007-2008
プッチーニ「ボエーム」
2008-2009
マスネー「タイース」
ベッリーニ「夢遊病の女」
2009-2010
ヴェルディ「アイーダ」
オッフェンバック「ホフマン物語」
ビゼー「カルメン」
2010-2011
ワーグナー「ラインの黄金」、
ドニゼッティ「ドン・パスクワーレ」
ヴェルディ「ドン・カルロ」
プッチーニ「西部の娘」
ドニゼッティ「ランメルモールのルチア」
ロッシーニ「オリー伯爵」
ヴェルディ「イル・トロヴァトーレ」
ワーグナー「ワルキューレ」
2011-2012
ドニゼッティ「アンナ・ボレーナ」
モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」
ワーグナー「ジークフリート」
ヘンデル「ロデリンダ」
グノー「ファウスト」
(続く)
これらの上映は映画館をほぼ真っ暗にして行なわれるため、集中して聞くことになる。しかも字幕が付き、音質もサラウンド・ステレオなので申し分ない。私はこのおかげで、これまでのクラシック音楽の幅がぐっと広がった。CDやDVDでしか経験していなかった作品に、容易に触れることができたことで、管弦楽中心だった鑑賞の対象が、イタリアやフランスのオペラ作曲家にも及ぶこととなったのである。
たとえばドニゼッティという作曲家がいかに重要な位置を占め、かつ有能な作曲家であったかを認識した。それからロッシーニの「オリー伯爵」がこれほど素晴らしい作品だとは知らなかった。ワーグナーの「ニーベルングの指環」はこれを集中して聴く人生で2度目のプロジェクトが進行中である。ネトレプコを始めとする歌手陣のインタビューを聞いていると、彼らがいかに作品を理解し、演じているかが手に取るようにわかって面白い。もしかすると、劇場で聴くことでは味わえない別の魅力があると思うのである。
そういうわけでこれからも、可能な限り映画館へと足を運びたいと考えている。いつもそうなのだが、それほど人気があるわけでもないようで、比較的空いている。ただ「指環」の時は大盛況である。映画館もくだらない作品を上映するのなら、是非The MET live in HDシリーズを上映してもらいたいものだ。
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